愛用する腕時計。時には気分転換のためにベルトを交換したいと考える方も多いかと思います。
メタルバンドから革製のベルトなど、材質やデザインを変えてみたいところですが、そもそも自分の腕時計のバンドが交換可能かが気になりますよね。
今回は、腕時計のバンド交換が可能なのか?という基本的な疑問に回答していくほか、バンド交換にまつわる注意点・交換手順などをご紹介していきます。
腕時計のメタルバンドはどんなベルトでも交換できる?
金属やチタンなどのメタルバンドの腕時計は、そもそも交換が可能なのでしょうか?
また、交換ができるとした場合、どんな種類のベルトでも交換できるものなのでしょうか?
モデルによるが、基本的には交換が可能
腕時計のバンドは、金属・チタン製ベルト・革製ベルトに限らず、基本的には交換が可能な場合が多いです。
ただしモデルによっては、そもそも交換ができないような構造になっている物もあります。
そのため、自分の腕時計がベルト交換可能かをどうしても知りたい場合は、メーカーや時計販売店に問い合わせてみるのが一番良いでしょう。
また、交換が可能な腕時計の場合、交換用のベルトはメーカー純正の物に限らなくても問題ありません。
イタリアのブランド「モレラート」のように、時計ベルト専門店もあることから、時計の幅・サイズさえ合えば、純正でないベルトにも交換が可能なのです。
メタルバンドが交換可能かの確認
腕時計のバンドは、モデルによって交換可能かどうかが異なります。
メーカーに問い合わせるのが確実ではありますが、交換可能かを自分の目である程度確認する事もできます。
- 時計本体(ケース)にラグが付いている
- ラグ穴がケース外側に付いている
- ラグとバンドに隙間がありバネ棒外しを差し込む余裕がある
「ラグ」とは腕時計本体(ケース)と一体になっている部分を指し、ベルトとケースを繋げ、固定する機能があります。
ラグが付いている腕時計の場合、ベルトと本体が分かれている証拠ですので、交換できる可能性が高いです。
他にも、ラグとバンドとの間に隙間があり、一本の棒が通っている場合は、「バネ棒」と呼ばれるピンの働きによって本体とバンドを繋げています。この場合も交換できるでしょう。
このように、ある程度バンド交換が可能かを目視で判断できるので、自分の腕時計で一度チェックしてみてください。
メタルバンドの交換方法
腕時計はメタルバンドや革バンドの多くで採用されている「バネ棒」によって、本体に接続されています。
今回は、時計本体(ケース)とベルトを接続している方法で代表的な「バネ棒」の取り外し方、そして交換用ベルトの付け方まで解説していきます。
メタルバンド交換に必要な工具
腕時計のメタルバンド交換において絶対に必要な工具はひとつ。それは「バネ棒外し」です。
絶対と言っていいほど必要な工具「バネ棒外し」。
先端が細くなったもの、二股に分かれたものと異なる先端が特徴の工具ですが、これが腕時計のベルトに差し込まれた「バネ棒」を外す、あるいは装着する際に重宝します。
ネットなどで安価かつ簡単に手に入る工具ですので、自分でベルト交換をやってみたいという方は事前に準備しておくことをオススメします。
バネ棒式ベルトの外し方(ラグ穴あり)
ケーズとベルトを繋ぐバネ棒の外し方は時計本体の形状によって2種類に分けられます。
それはケース(本体)の外側に「ラグ穴」と呼ばれる穴が空いているかによって手順が変わってくるのです。
まずは「ラグ穴あり」の場合のベルト取り外し方法を見ていきます。
- 腕時計を裏返す
- 時計本体の外側にあるラグ穴にバネ棒外しを当てて押し込む
- バネ棒が縮みベルトが本体から外れる
- 同じ手順で残りのラグ穴からバネ棒を外して完了
メタルバンドを取り外す作業は、金属面がぶつかって傷がつくリスクが少なからずあります。
実際、お客様の腕時計の扱いをする修理専門店などでは、腕時計のケースに布を当てたりして傷を付かないよう細心の注意が払われています。
そのため、自分の時計の傷が気になるという方は、時計本体に布を当てた状態で作業するのがおすすめです。
バネ棒式ベルトの外し方(ラグ穴なし)
続いては「ラグ穴なし」の場合のベルト取り外し方法について。
最終的にバネ棒を外すことでは変わりませんが、そこまでの手順が少し異なります。
- 腕時計を裏返す
- ベルト接続部から僅かに見える溝にバネ棒外し(二股側)を差し込む
- 押し込みながらずらすとバネ棒が縮み、穴から外れる
- 同じ手順で逆サイドもバネ棒を穴から外して完了
ラグ穴の無いタイプのケースの場合には、バネ棒外しの先が二股に分かれた側が活躍します。
隙間から僅かに覗くバネ棒に対し、バネ棒外しの二股を差し込むことでバネを縮めることができます。
交換用ベルトの取り付け方
元のベルトの取り外しが終わった次は、新しいベルトの取付けを行います。
とはいえ、取り外しの逆の手順を行っていく訳なのでそこまで難しい手順ではありません。
- 腕時計本体を裏返す
- 本体内側の穴に、交換用ベルトに付いたバネ棒の先端を引っ掛ける
- ベルトをつまみながら押し込むとバネ棒が縮む
- バネ棒が縮んだところで片方の穴にバネ棒の先端を合わせて差し込む
- ベルトを引っ張って外れなければ装着が上手くいった証拠
- 同じ手順で片方のベルトも装着して完了
メタルバンド交換時の注意点
腕時計のメダルバンド交換を自分で行う際には、いくつか注意すべきポイントがあります。
バンド交換をやってみようと考えている方は、まずはこちらの注意点を確認してみてください。
- 交換用ベルト購入時はラグ幅などの長さを必ずチェック
- 取り外した部品は大事に保管する
- できるだけ整理整頓された机・デスクの上で行う
- 汚れたメタルバンドは洗浄してから保管するのが良い
替えのベルトを新たに購入する前には、ベルト幅など、長さの計測を行いましょう。
ラグ幅など、長さを間違えると装着自体が不可能な危険があるので、必ず長さは事前にチェックしておく事をおすすめします。
メタルバンドには弓環(ゆみかん)やバネ棒などは再度使う時に必要となる大切な部品があります。
部品を紛失すると再度同じベルトに戻せなくなる危険も。
交換して使わなくなったベルト・部品は、ケースなどにしっかり保管して失くさないように心がけて下さい。
また、汗や水などが付着したメタルバンドは、長期間使わないのなら保管前に洗浄しておくのがおすすめ。酸化・サビを防いでくれます。
まとめ
今回は、腕時計のメタルバンド交換について、交換手順や注意点を中心に解説しました。
最後に本記事の内容をまとめます。
- 腕時計のメタルバンドはモデルによるが基本的に交換可能
- バンド交換ができる場合は純正でない社外製品でもOK
- 交換可能かを確認するには時計本体にラグが付いているかを見る
- 腕時計のバンド交換にはバネ棒外しがあると便利
- バンドの交換はラグ穴の有無で手順が少し異なる
- 交換用バンドの購入前はラグ幅やベルト幅のサイズを必ず計測する
- 取り外したバンドの部品は失くさないよう大切に保管しておく
腕時計のバンドを交換するだけで、時計の印象はガラッと変わります。まるで新品の時計を手にしたかのような新鮮さもあり、腕時計ライフをより楽しむことができるでしょう。
バンド交換の手順自体もそこまで難しくはなく、部品の紛失にさえ気を付ければ誰でも気軽にチャレンジできます。
お気に入りの腕時計をさらに楽しみたいという方は、本記事を参考にぜひバンド交換をしてみてください。