今回は、チタン時計のお手入れを行う際に知っておきたい豆知識をご紹介していきます。
チタン製の腕時計をお持ちの方、チタン時計の掃除・メンテナンスを行いたいと考えている方はぜひ本記事を参考にしてみてください。
チタン腕時計のお手入れは重要!
腕時計には様々な素材がありますが、なかでもチタンは高級ブランドの多くのモデルに採用されており、愛用する方も多いのではないでしょうか。
そんなチタン製腕時計を長年故障なく愛用するためには、日頃の扱い方と定期的なメンテナンスは不可欠。
特に水や汗が付着した状態は危険。時計のガラス部分などから内部のムーブメントに水分が入ってしまうと、精密機械である時計は故障・停止の危険が高まります。
ダイバーズウォッチなどの防水性能の高い腕時計であったとしても、出来る限り水分が長時間付着した状態は避けたいです。
その他、砂やホコリなど、腕時計は知らず知らずのうちに汚れは蓄積されていくものです。
そのため、掃除などのメンテナンスを定期的に行うのが、愛用の腕時計を長く使っていく為に重要なのです。
チタン腕時計のお手入れ前に知っておくべき8つの豆知識
チタン製腕時計のお手入れを自分で行う場合、予め知っておくべき豆知識をご紹介します。
- チタンは貴金属のなかでも比較的 軽くて錆びにくい
- チタンの弱点は傷。傷がついたチタン素材は取り除くのが難しい
- ベルト洗浄には重曹・中性洗剤が適当(ベンジン等の薬品・漂白剤はNG)
- 時計本体(ケース)を水で洗浄するのはNG
- 自分で手入れできるのはベルト・ベゼル・リューズ付近
- ムーブメントの掃除・メンテナンスは専門店に依頼するのが無難
- ゴムパッキンは弾力性がなくなったら替え時
- 保管は直射日光・高温多湿の場所を避けた場所を選ぶ
チタンは貴金属のなかでも軽くて錆びにくい
チタンは貴金属のなかでも比較的軽くて、錆びにくいのが特長です。
しかし、だからといって「水に被ってもお構いなし」という雑な扱いをしても良い訳ではありません。
水・汗・皮脂などの汚れを放っておくと、チタン素材の時計であっても錆び・臭いの発生リスクが高まります。
他の金属製時計と同じように、濡れたら乾いた布で拭き取り、風通しの良い場所で乾燥させるなどの手入れを欠かしてはいけません。
チタンの弱点は傷。傷がついたチタン素材は取り除くのが難しい
軽くて錆びにくいなどのメリットが多いチタン素材ですが、唯一の弱点も。それは傷がつくと直しづらいという事です。
金属製の腕時計に傷が付いてしまった場合、修理店などで研磨をかけてもらう事で、傷を無くす、わるいは目立たなくさせることができます。
しかしチタンの場合は材質の特徴により研磨が難しいため、一度付いた傷を完全に消す事が出来ない場合があります。
そのため、日頃から慎重に扱い、傷が付かないような工夫をするのが大事なのです。
ベルト洗浄には重曹・中性洗剤が適当(ベンジン等の薬品・漂白剤はNG)
ベルトは人の肌が直接触れる場所であることから、皮脂汚れなどの汚れが顕著に出るため、定期的に洗いたいところ。
自分でベルト洗浄を行う際には使用する洗剤に注意しましょう。
使用するのは重曹や中性洗剤が最適。中性洗剤は家庭でよく使われる食器用洗剤が該当するため、ある程度準備しやすいです。
ベンジンや漂白剤といった薬品は、チタンなどの金属製ベルトには悪影響のためNGである事を知っておきましょう。
時計本体(ケース)を水で洗浄するのはNG
ベルトとは異なり、時計本体(ケース)を水で洗浄するのは基本的にNG。
これは例えダイバーズウォッチなどの防水性能が高い時計であっても止めたほうが良いです。
時計本体の内部ムーブメントは非常に精密で小さい機械で構成されています。
繊細な部品が多く存在するムーブメントに僅かでも水分が侵入してしまうと、途端に故障のリスクが上がってしまいます。
高価な時計であればあるほど、修理費用も高額となりますので、自分でメンテナンスを行う場合は、時計本体を水に濡らすことの内容に気を付けましょう。
自分で手入れできるのはベルト・ベゼル・リューズ
上記で解説した通り、時計本体(ケース)を水洗いすることはできません。
時計本体のメンテナンスは基本、素人は手を出さないのが基本と言えます。
逆に、一般の人でも手入れできる箇所はベルト、ベゼル、リューズといった場所になります。
ベルトやベゼルはある程度容易に取り外しができ、ホコリ取りや洗浄も可能な場合が多いです。
リューズ部分は、乾いた歯ブラシなどで溝に詰まったホコリ・汚れを落とすことが有効です。
このように、プロの腕を持たない一般の方でもある程度のメンテナンスは可能ですので、積極的に行なって行きましょう。
ムーブメントの掃除・メンテナンスは専門店に依頼するのが無難
時計が動く動力源となっているのがムーブメント。
腕時計のムーブメントは極小な部品が複雑に入り組んでいる精密機械です。
それを分解して掃除したり部品交換したりするのは、素人手ではかなり困難な事で、基本は修理技士というプロが行う仕事です。
そのため、オーバーホールを専門で行う修理専門店へ依頼するのが最善策と言えるでしょう。
ゴムパッキンは弾力性がなくなったら替え時
腕時計には防水を実現するために、いくつかの箇所にゴムパッキンが取り付けられています。
ベゼル、風防、リューズなどに、それぞれのサイズに合ったパッキンが装着されているわけですが、これも消耗品であるため劣化します。
劣化したパッキンは防水性能が失われ、水分の侵入を防ぐことができなくなるため、定期的な交換が必要となります。
自分で点検やメンテナンスを行う場合は、ゴム材質に弾力・張りがなくなっているかどうかを判断基準にしてください。
パッキンが伸び切ったままである場合は分かりやすい交換時期となります。
ただし、交換用のゴムパッキンはサイズを間違えると、元々の防水性能が発揮できません。きちんとしたサイズの計測を行う必要がありますが、難しいようなら無理に自分で交換しようとはしないでください。
時計修理店や時計販売店に点検・オーバーホールを兼ねて依頼するのが最も確実で安心です。
自分での作業に自信がない方は無理せずプロに依頼しましょう。
保管は磁気・直射日光・高温多湿を避けた場所を選ぶ
高級な腕時計を大切に長く使っていくには、保管方法にも気を配る必要があります。
これを知らずに雑に扱えば、高額の時計といえどもその寿命は縮まってしまいます。
腕時計は磁気・直射日光・高温多湿の場所が弱点と言われており、この3要素を含む場所を避けて保管するのが望ましいです。
磁気は時計の正確な秒針の動きを狂わせる可能性を秘めているため、パソコン・テレビなどの電化製品の上に置きっぱなしにするなどは絶対に避けましょう。
また、直射日光や高温多湿の環境も、精密機械が埋め込まれた腕時計のムーブメントには悪影響。できれば風通しの良い室内で保管するのがオススメです。
上記の環境を避けることを意識することはもちろんですが、何より一度最適な置き場所を決めて、使わない時はその場所に必ず保管する習慣を身につけるのが良いでしょう。
チタン腕時計のお手入れまとめ
今回は、チタン製時計の手入れを行う前に知っておきたい豆知識と題して、いくつかのポイントをご紹介していきました。
最後に本記事の内容をまとめておきます。
- チタンは貴金属のなかでも比較的 軽くて錆びにくい
- チタンの弱点は傷。傷がついたチタン素材は取り除くのが難しい
- ベルト洗浄には重曹・中性洗剤が適当(ベンジン等の薬品・漂白剤はNG)
- 時計本体(ケース)を水で洗浄するのはNG
- 自分で手入れできるのはベルト・ベゼル・リューズ付近
- ムーブメントの掃除・メンテナンスは専門店に依頼するのが無難
- ゴムパッキンは弾力性がなくなったら替え時
- 保管は磁気・直射日光・高温多湿を避けた場所を選ぶ
チタン時計の特徴を理解し正しい扱いをすることで、腕時計を長く愛用することができるでしょう。
チタン腕時計をお持ちの方、掃除や洗浄を行いたいと考えている方は、本記事を改めてチェックの上チャレンジしてみてください。